これは、私が一人暮らしを始めて間もない頃に体験した話です。
ある夜、疲れて帰宅し、少し夜更かしをしてからベッドに入ろうとした時のことでした。すでに深夜で、周囲は静まり返っていました。ふと、「トントン…トントン…」と、部屋の廊下から足音のような音が聞こえ始めたのです。最初は外の音かと思って無視していましたが、その音は確実に部屋の中から聞こえている気がしました。足音はだんだん近づき、まるで何者かが私の寝室に向かってゆっくりと歩いているかのようでした。
やがて足音は、ドアのすぐ前で止まりました。心臓がドクドクと鳴り、身動きが取れませんでした。息をひそめて耳をすませると、ドアの向こうでかすかに「ふぅ…ふぅ…」と人の息遣いのような音がします。誰かがドア越しに私のことを見ているような気配が、怖くてたまりませんでした。必死に目を閉じてその場にじっとしていると、しばらくして気配は消え、音も聞こえなくなりました。
翌朝、恐る恐るドアを開けてみましたが、何も異常はなく、誰かが立っていた形跡もありませんでした。でも、その夜の足音と気配は今でもはっきり覚えています。家の中で感じる不思議な気配に、何かが隠れているのではないかと怖くなってしまった経験でした。それ以来、夜が少し怖くなり、廊下の足音が聞こえるたびに緊張するようになったのです。
(30代・女性)
もし、皆さんも不思議な体験や怖い話があれば、ぜひ教えてください。どんな些細なことでも、他の人にとっては怖い話のきっかけになるかもしれません。コメントでお待ちしています!